2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「Photography」と「Digital Imaging」

「Photography」は、イギリスのジョン・ハーシェルが写真の発明者の ひとりであるタルボットに書き送った手紙のなかで初めて使った言葉で、 「Photo-」は「光の」、「-graphy」は「書く、描く」という ギリシャ語を組み合わせた造語であった。 つまり、「光…

ジャコメッリ、<想像の入口>としてのモノクローム2

<記憶の原色>にジャコメッリが気づいていたことはおそらく まちがいない。記憶する作業やイメージの作用においては モノクロームの世界のほうが格段にカラフルだと、かれは おもっていたはずだ。 彩色の貧困や彩色の陰謀にも気づいていただろう。 だから、…

ジャコメッリ、<想像の入口>としてのモノクローム1

(辺見庸「私とマリオ・ジャコメッリ」より抜粋)ジャコメッリは、 「白、それは虚無。黒、それは傷痕だ」 といみじくもいっているが、私もまた虚無と傷痕があれば あとはいらないとおもう。じじつ、私の記憶の根っこには、 モノクロームの映像があり、それ…

ゲオルグ・ジンメルの一文

文化が発展すると、仕事はますます特殊化し、一面化し、 担当分野にますます狭く限定されるようになる。 ところが、こうした生産の細分化に対応して消費が 細分化されることはけっしてない。むしろ逆だ。 現代人は、あたかも、分業によって仕事が一面的で 単…