2010-10-11 物の存在感、関係 【美意識】 人間でも物でもそこらにころがっていれば存在している ことになるのではない。それぞれはその大きさ、位置、 間隔、方向などの照応関係によってはじめて人間であり 物であることになる。ある物が広がりをもち存在感の あるように見えるときは、必ずや他の物とかそこの空間と もっとも緊密に切り結ばれているはずだ。物はおのずと 広がりを持ったり求心的に周囲を作り出すとは言えない。 他との構造的な力の関係が物を言葉を存在感を生み出すのである。 世界は幾何学的に見える。 (李禹煥『余白の芸術』より抜粋)