W.B.イエイツ『ケルトの薄明』

爽やかな風に運ばれる草のにおいや、
木々に茂る緑の色が鮮やかさのせいでしょうか、
店主は新緑から初夏の季節になると、
よく妖精のことを思い出します。

店主が子どもの頃、自然豊かな高知の山や海で遊びながら、
ときおり不思議な気配を感じたりすることがありました。

またアイルランドスコットランドウェールズなどに伝わる
妖精たちの物語を読んだりして、想像して楽しんだりしていました。


ケルトの薄明』は、アイルランドが産んだ稀代の詩人、
イエイツ自身が書き記したものです。

目に見えない存在との、神秘的な体験に基づいた言葉が
非常に美しく、「土地に根ざした文化」の深みを感じます。

このほかに『ケルト妖精物語』という本もあります。
こちらも妖精についての奥深いお話がいくつも書かれてあります。


アイリッシュ音楽を聞きながら、ケルトの妖精に想いを巡らす。
そんな緑息づく季節の夜にぼんやりするのも、またよいものです。